子どもの英語教育のメリット・デメリット。
ディズニー英語システム購入前に考えたこと。
今回は我が家がディズニー英語システム(DWE)を購入する前に考えたことを記事にします。
この記事にもしましたが、夫の疑問のひとつ「幼児期に英語って必要?」ということについてまとめてみました。
DWEやWK、おうち英語やバイリンガル育児などに興味がある方の参考になれば幸いです。
まずは日本の英語状況をおさらい。
まず前提として、日本の英語教育についての現況をまとめたいと思います。
政府の方針。
小学生から英語に成績がつきます。
すでに平成23年度より、小学5・6年より年間35時間単位の外国語活動が必修化されています。さらに、2020年度から英語教育が見直され、小学校3年生から英語の外国語活動が、小学5年からは教科として英語が必修化されることになりました。
つまり、どういうことかというと、
小学3年から体験を中心とした英語活動が始まり、小学5年からは国語・算数と同じ様に教科として英語の成績がつくようになります。
参考:http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/gaikokugo/index.htm
中学の授業はオールイングリッシュが基本。
また、中学校の授業では小学校の外国語必修化を踏まえ、授業は基本日本語なしのオールイングリッシュで行われるようです。授業の説明や質問は全て英語です。
英語のリスニングや理解ができていないと授業についていくのも難しそうですね。
参考:https://eikaiwa.weblio.jp/school/information/education/class-in-english/
TOEICは2018年で49ヶ国中、44位。
2018年度のTOEIC の国別平均点を見ると、日本の点数は平均520点で、開催国49ヶ国中44位になります。下から数えた方が早いですね。
参考:https://www.iibc-global.org/iibc/press/2019/p117.html
このことからもわかるように、世界的にも日本の英語力はかなり低いです。
早期英語教育のメリット。
英語の聞き分けができる。
幼児期の英語の聞き分けについては、以前記事にしました。
大人になってももちろん聞き分けはできますが、それにはたくさんの時間と努力が必要です。幼児期はまだ日本語を獲得していないため、あらゆる母語を身につけられる可能性があります。この幼児期に英語を聞き分けできるようになると、大人になってからの苦労は軽減されると思います。
学習時間を確保しやすい。
日本人が母語以外である第二言語を習得するには、2,200時間が必要とされています。(参考:米国国務省の付属機関FSI(The Foreign Service Institute:外務職員局 https://en.wikibooks.org/wiki/Wikibooks:Language_Learning_Difficulty_for_English_Speakers)
日本の小・中・高校で英語を勉強する時間は1,000時間と言われているので、残りの1,200時間は他に確保しなければなりません。
社会人になってからこの時間を確保するのは難しいですよね。幼児期は英語を身につけられやすい耳を持っている上、おうちでインプットする時間はたくさんあります。
英語学習に向いているのが幼児期。
また、幼児期は人の真似をしたり、何度も同じことを繰り返すのが苦じゃない時期です。思い返してみれば、テスト勉強で単語の勉強をするのに繰り返し繰り返しするのが辛かった思いがあります。
また、理屈ではなく直感的に考えられるのも幼児期です。大人があれこれ理屈で教えるよりも、英語のイメージをそのままを身に着けることができます。
多様性を習得できる。
日本の人口は約98%が日本人で構成されており、残り2%が日本人以外で構成されています。このことからもわかる様に、日本に住んでいると日本以外の言語や文化に触れる機会はかなり少ない。
また、幼児期に身につく偏見や考えは根深いものがあります。親が何気なく言ってしまった言葉や考えを子供はそのまま吸収しようとします。
日本の環境だけで育っていると、日本や家庭内だけの常識に囚われてしまい、広い視野を持てなくなってしまう可能性があります。
英語を読み聞きできると、外国の本やニュースなどの情報などで小さいうちから世界の常識を身に着けることができます。
受験や、学校のテストで有利。
子どものうちに英語が得意になっておくと、高校受験や大学受験でかなり有利になります。すでに英語は身についているので、英語を勉強する時間を他の科目に費やすことができるからです。
ご紹介した通り、小学5年生からは成績としても英語の点数がつくようになるので、早期英語教育はテストにも有利に働くことになります。
早期英語教育のデメリット。
セミリンガルになる可能性。
セミリンガルとは、
二ヵ国語をしゃべることはできるけれど、そのどちらも年齢相応のレベルに達しておらず、両方とも浅い運用しかできない(子供レベルから抜け出せない)人のことで、リミテッドと呼ぶこともあります。
https://nakaichiemi.com/%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AB%EF%BC%9F%E3%80%80%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%AB%EF%BC%9F/
のことを指します。
実は我が家の長男は日本語も発語が遅く、1歳半の発達診断でグレー判定が出たことがあり、幼児教育専門の児童デイサービスに半年間通っていたことがあります。(札幌は児童デイサービスが充実している)
そこでプレ幼稚園のような感覚で習慣や他の子供とのやりとりを練習したり、発語についての相談などをして3歳半ごろには年齢相応の発語レベルになりました。
今でも同年代の子と比べてしまうとおしゃべりではないですが、年齢相応のやりとりはできているし理解もあると思います。1歳半の検診で相談していなかったら、ひょっとしたら発語はもっと遅かったかもしれません。
我が家のケースでいうと、発語が遅れたのは早期英語教育のせいというよりも、私が積極的に発語を促そうとしなかったことと本人の性格によるものと思われます。子供それぞれで違うのではないのでしょうか?
我が家の長男の場合は、今後も英語・日本語ともに運用については注意したほうがよさそうです。
また、DWEで気をつけたいのは、DWEで身につけられる英語のレベルはネイティブでいう5歳〜6歳くらいのレベルということです。
社会に出てDWEの会話レベルで話していると、セミリンガルと呼ばれてしまうこともあるかもしれません。DWEを卒業して英語を話せるようになったから終わり、ではなく、年齢に応じた英語の知識や話し方を身に着ける必要があります。
親による英語の強要。
乳幼児期から英語を習うというのは、子どもの意思によるものではなく、親が望んで環境を作っているところがあります。
親の教育熱のあまり、結果を期待して英語を強要してしまい、子ども自身がプレッシャーを感じてしまうことで英語が嫌いになってしまうことがあります。
日本人としての意識が低くなる可能性。
早期英語教育には多様性を許容できるようになるメリットがあるとお伝えしましたが、その逆に日本人としての意識が低くなる可能性があります。
例えば、外国ではよく個人主義や自由主義、主体性、積極性などが身につき、個性を大事にします。逆に日本では個性はないがしろにされる傾向にありますが、協調性や思いやり、勤勉に取り組むなどの特性があります。
私の個人的な意見としては、多様性を許容しながら、日本人としての誇りや自尊心を大事にしてほしいと思うので、海外の文化や考えを取り入れながらも、自分はどういう人間になっていきたいのか、どうなってほしいのか、子どもと一緒に価値観を共有できる親子になっていきたいなと思います。
まとめ。
いかがでしたでしょうか?
我が家はDWEに取り組んでいますが、早期英語教育のデメリットを考えてみると、親の子どもに対する接し方や考え方が問題であって、子供それぞれの特性をよく注視してあげれば防げる問題なのではないかなと思っています。
今後も子供たちが伸び伸びと成長できるよう、見守りながら、楽しみながら、英語教育を続けていきたいなと思います。
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